矢絣(やがすり)とは? 意味・由来と現代の着こなし方
矢絣(やがすり)とは?
意味・由来と現代の着こなし方
矢絣(やがすり)は、矢羽根をモチーフにした日本古来の絣織物です。縁起の良い柄として親しまれ、今は卒業式の袴やレトロな着物コーデでも見かけます。意味と由来、合わせ方を整理します。
「矢絣」という柄を見かけて、意味や由来が気になったことはありませんか?
矢絣(やがすり)は、矢羽根をかたどった模様が並ぶ、日本古来の絣織物です。
縁起の良い柄として着物や小物に使われ、今では卒業式の袴やレトロな和装コーデでも人気があります。
この記事では、矢絣の意味と由来、人気の理由、そして現代の着こなし方までを整理します。
矢絣(やがすり)とは
矢絣は、矢羽根をモチーフにした日本古来の絣織物です。読み方は「やがすり」です。
桃山時代には武士の着物として用いられるようになり、江戸時代後期以降は縁起物としても使われるようになりました。
現在では、卒業式の袴やレトロな着物コーデの柄としても親しまれています。
絣(かすり)って、どんな織り方?
絣は、糸をあらかじめ染めてから織る技法です。模様の部分だけを染めた糸を組み合わせることで、輪郭が少しぼやけた、かすれたような風合いになります。
この「かすり」の見え方が技法の名前の由来です。矢絣は、その絣で矢羽根の模様を表したものを指します。
矢絣の色と種類
矢絣は、色によって受ける印象が変わります。
- 紫:落ち着いた印象で、幅広い年代になじみます
- 赤・えんじ:華やかで、卒業式の袴に合わせやすいです
- 藍・紺:端正な印象で、レトロな雰囲気に合います
- 白・生成り:矢羽根がくっきり見え、軽やかな印象になります
矢羽根の大きさや向きも、柄ごとに違いがあります。小さく細かく並ぶものは上品に、大きく配置されたものは存在感が出ます。
矢絣は、矢羽根というモチーフと、絣という織り方の組み合わせを指します。柄の名前であり、織物の呼び名でもある、少し珍しい言葉です。
矢絣が縁起物とされる理由
矢絣が縁起の良い柄とされるのには、2つの理由があります。
破魔矢の羽根がモチーフ
初詣で授与される破魔矢の羽根が描かれています。不幸を取り払い、幸せを射抜くという意味があります。
矢は前へしか飛ばない
射た矢は真っ直ぐ前へ飛び、戻ってくることはありません。そこから「出戻らない」という願いが込められました。
特に2つめの理由は、お祝いの場面と相性が良いものです。結婚の際に、出戻らずに幸せに過ごしてほしいという願いを込めて、矢絣の衣服や小物が贈られることもありました。
卒業や結婚といった、次の一歩を踏み出す場面で矢絣が選ばれるのは、この「前へ進む」という意味があるからです。縁起を意識すると、着る日がもっと楽しみになります!
矢絣柄が人気の理由
矢絣は、縁起だけでなく見た目でも支持されています。
- レトロでかわいらしい雰囲気がある
- 季節を問わず身につけられる
- アニメや漫画にも登場し、世代を超えて知られている
矢羽根の模様は、規則正しく並ぶほど整った印象に、大きさや向きを変えると動きのある印象になります。同じ矢絣でも、色と並び方で表情が変わるのが面白いところです!
また、矢絣はアニメや漫画の衣装として描かれることも多く、その作品を通じて柄を知ったという方もいます。名前は知らなくても、模様に見覚えがある、というケースは少なくありません。
縁起の良さと、レトロな見た目の両方がそろっているからこそ、長く親しまれている柄なのです。
女学生の制服から、卒業式の袴へ
矢絣というと、卒業式の袴を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。この組み合わせには、歴史的な背景があります。
明治から大正、女学生の定番でした
明治時代から大正時代にかけて、多くの女学生が矢絣の着物に袴を合わせて通学していました。
このときも、「卒業したら後ろに戻ってこないように」という願いが込められていたといわれています。
現代の卒業式でも定番です
今でも、卒業式の袴コーデとして矢絣は人気があります。赤や紫、藍など、色の選択肢が豊富なのも魅力です。
袴の色との組み合わせで雰囲気が変わるため、着物と袴を別々に選べるレンタルでは、組み合わせを試すのがおすすめです!
たとえば、赤の矢絣に紫の袴、藍の矢絣にえんじの袴など、組み合わせ次第で印象が大きく変わります。手持ちの袴に合わせて着物を選ぶ、という決め方もあります。
袴は帯を結ばない分、上半身の印象が強く出ます。髪型をまとめるか下ろすかで、全体の雰囲気が変わります。着付けとヘアセットをまとめて相談しておくと、当日の仕上がりが整います。
矢絣は男性が使ってもいい?
矢絣は女性の柄というイメージがありますが、男性にも縁起の良い柄です。
真っ直ぐ前へ飛んでいく力強い矢には、魔よけの意味があります。また、矢には男の子が健やかでたくましく成長するようにという願いも込められてきました。
そのため、端午の節句を祝う着物に、弓矢や矢絣の柄が入ることもあります。
男性の着物や帯、小物に矢絣を取り入れても、まったく問題ありません。
羽織や半纏の裏地、帯の柄、あるいは名刺入れや巾着といった小物で取り入れると、さりげなく縁起を担げます。
「女性の柄では」と迷う必要はありません。むしろ、由来を知っていると、人に説明できるちょっとした話題になります!
矢絣を着るときの合わせ方
矢絣は柄に存在感があるため、合わせる小物は控えめにすると全体がまとまります。
帯は、無地や縞で引き締める
矢絣の着物には、無地の帯や縦縞の帯が合わせやすいです。柄が重なると、全体が騒がしく見えることがあります。
着物の色を帯で拾うと、まとまりが出ます。
帯締め・帯揚げは、同系色でそろえる
帯締めや帯揚げは、着物か帯のどちらかの色を拾うと、すっきりまとまります。
アクセントを加えたい場合は、1点だけ明るい色を入れると、全体が引き締まります。
年齢に合わせて、色と柄の大きさを選ぶ
矢絣は幅広い年齢で着られます。若い世代なら明るい色や大きめの柄、年齢を重ねた方は落ち着いた色や細かい柄を選ぶと、自然になじみます。
季節を問わず着られます
矢絣は特定の季節に限定されない柄です。単衣でも袷でも合わせられるため、一年を通して楽しめます。
髪型は、レトロな雰囲気に寄せる
矢絣のレトロな雰囲気には、編み込みやクラシカルなまとめ髪がよく合います。
編み込みを入れたハーフアップや、低い位置でまとめたスタイルは、矢絣のレトロな雰囲気とよく合います。
袴姿なら、まとめ髪にすると首元がすっきり見えます。着物を着る準備の基本は、JHMPの 「着物の下には何を着る?着付け前の下着・肌襦袢・長襦袢の順番」 で紹介しています。
矢絣は「前へ進む」柄。着る日を楽しんでください
矢絣(やがすり)は、矢羽根をモチーフにした日本古来の絣織物です。桃山時代には武士の着物として、江戸時代後期以降は縁起物として使われてきました。
縁起物とされる理由は2つ。破魔矢の羽根がモチーフであること、そして矢は前へしか飛ばないことから「出戻らない」という願いが込められていることです。
明治から大正には女学生の制服として親しまれ、今も卒業式の袴の定番として選ばれています。男性にも縁起の良い柄で、端午の節句の着物に使われることもあります。
着るときは、帯や小物を控えめにして、柄を主役にするとまとまります。季節を問わず楽しめるので、まずは一度試してみてください!
よくある質問
「やがすり」と読みます。矢羽根をモチーフにした絣織物のことで、漢字では矢絣と書きます。
破魔矢の羽根がモチーフになっていること、そして矢は射ると真っ直ぐ前へ飛び、戻ってこないことから、厄を払い、出戻らない幸せを願う柄とされてきました。
問題ありません。矢には魔よけの意味があり、男の子の健やかな成長を願う柄としても使われてきました。端午の節句の着物に矢絣が入ることもあります。
卒業式の袴や、レトロな着物コーデとして選ばれることが多いです。季節を問わず身につけられる柄なので、カジュアルな和装にも合わせやすいです。
矢絣の着付け・ヘアセットを相談する
JAPAN HAIR MAKE PRODUCTIONでは、卒業式の袴やレトロな着物コーデなど、矢絣を着る日の着付け・ヘアセットの出張手配についてご相談いただけます。
「矢絣の着物に袴を合わせたい」「髪型をレトロな雰囲気にまとめたい」「自宅で支度してから式場へ向かいたい」といった場合も、日時・場所・人数・着物の種類が分かる範囲でお伝えください。柄は決まっていて、小物だけ迷っている、という段階でも大丈夫です!
大阪・東京の拠点
コラム一覧
SNSもチェック!
最新の活動情報や撮影現場の様子は、Instagramで随時更新中
全国出張ヘアメイクプロダクション【関西】(@hairmake.production) • Instagram写真と動画
\フォロー&いいねもぜひよろしくお願いします♪/
お仕事のご依頼はこちらから
JAPAN HAIR MAKE PRODUCTIONは全国を拠点にヘアメイクアーティスト、着付師、フォトグラファー、美容師を撮影現場やイベント会場・結婚式場、店舗などのご希望の場所に出張サービスを行なっている会社です。
スタッフは現場での経験があり、勤務経験も豊富な人材をご用意しておりますので、ご要望に応じて最適なアーティストを出張いたします。
実績紹介
関西コレクション、神戸コレクション、a-nation、などの大規模ファッションイベント、テレビ番組出演の芸能人のヘアメイク、雑誌、広告撮影のヘアメイク、撮影、卒業式、成人式、ウェディングフォト、記念撮影、その他企業様案件、個人様案件など多数頂いております。
出張サービスについてのご依頼や、ご質問はお気軽にお問い合わせいただければと思います!
出張ヘアメイク、着付師登録募集中
好きな時にフリーランスで活躍できる!
ヘアメイクさん、着付師さん、フォトグラファーさん登録者募集!
技術が不安方、ブランクがある方でもOK!
お仕事対策レッスンも実施させて頂いております!
LINEからのお問合せも可能です♪
気軽にお問合せ下さい!
content_cutアーティスト募集
2026.10.15
市松模様とは? 意味・由来と着物での着こなし方
JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION / 着物の柄コラム 市松模様とは?意味・由来と着物での着こなし方市松模様は、色の違う正方形を交互に並べた日本古来の文様です。途切れず続く形から繁栄の意味を持つとされ、着物や帯、小物でも広く使われています。意味と由来、合わせ方を整理します。市松模様・着物の柄 市松模様の着物や帯が気になっている方へJHMP 編集部AUTHOR / 監修・執筆JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION 編集部成人式・卒業式...
このコラムを見る
2026.10.14
カチモリヘアとは? 振袖・袴に合う髪型とオーダー方法
JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION / 和装ヘアコラム カチモリヘアとは?振袖・袴に合う髪型とオーダー方法成人式や卒業式で人気のカチモリヘアについて、 普通のお団子との違い、振袖・袴との合わせ方、 必要な髪の長さや髪飾り、美容師への伝え方まで紹介します。カチモリ・和装ヘア 成人式・卒業式の髪型を探している方へJHMP 編集部AUTHOR / 監修・執筆JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION 編集部成人式・卒業式・七五三・ブライダルなど...
このコラムを見る
2026.10.13
成人式の振袖に合う髪型は? ショート・ボブ・ミディアム・ロング別に紹介
JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION / 成人式・振袖コラム 成人式の振袖に合う髪型は?ショート・ボブ・ミディアム・ロング別に紹介振袖に合わせる成人式ヘアを、 ショート・ボブ・ミディアム・ロングの長さ別に紹介します。 振袖の雰囲気や前髪、髪飾りとの合わせ方、 美容師へ希望を伝えるときのポイントまでまとめました。成人式の振袖ヘア・髪飾り 成人式・前撮りの髪型を決めたい方へJHMP 編集部AUTHOR / 監修・執筆JAPAN HAIR MA...
このコラムを見る
2026.10.13
矢絣(やがすり)とは? 意味・由来と現代の着こなし方
JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION / 着物の柄コラム 矢絣(やがすり)とは?意味・由来と現代の着こなし方矢絣(やがすり)は、矢羽根をモチーフにした日本古来の絣織物です。縁起の良い柄として親しまれ、今は卒業式の袴やレトロな着物コーデでも見かけます。意味と由来、合わせ方を整理します。矢絣・着物の柄 矢絣の着物や袴が気になっている方へJHMP 編集部AUTHOR / 監修・執筆JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION 編集部成人式・卒業式...
このコラムを見る
2026.10.09
着付けができないのは当たり前? 現代の事情と重宝される人
JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION / 着付けコラム 着付けができないのは当たり前?現代の事情と重宝される人着物の着付けができないのは、決して珍しいことではありません。着物を着る機会が減った背景と、それでも着付けが必要とされる理由、自分で覚えるかプロに頼むかの分け方を整理します。着付け・和装 着物に興味はあるけれど、着付けに自信がない方へJHMP 編集部AUTHOR / 監修・執筆JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION 編集部成人式...
このコラムを見る
2026.10.07
浴衣で寒いときは何を羽織る? 気温別の対策と服装の選び方
JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION / 着付けコラム 浴衣で寒いときは何を羽織る?気温別の対策と服装の選び方浴衣で過ごしていて寒いと感じたときに、上へ何を羽織ればいいのかを整理します。気温の目安や帯との相性、足元の防寒、洋服の上着を合わせるときの注意点まで紹介します。浴衣の防寒・羽織もの 秋祭りや夕方のイベントで浴衣を着る方へJHMP 編集部AUTHOR / 監修・執筆JAPAN HAIR MAKE PRODUCTION 編集部成人式・卒業式・七...
このコラムを見る

